2017年10月25日水曜日

自分が就活しているときに読んでおきたかったおすすめの本、厳選ビジネス書6冊

巷にはビジネス書があふれていますが、その中でも、自分が就活や新社会人時代に読んでおけばよかったなーというおすすめ本の紹介です。

1.自分のアタマで考えよう (ちきりん)
“考える"とは具体的にどうすることか?
考えてると悩んでるの違いは?
すぐに使える具体的な考える技術
就活だけでなく社会人になってからでも役立つ技術が満載です。



 2.自分の時間を取り戻そう (ちきりん)
生産性を高めて、労働効率をあげて、人生でやりたいことをやるには。
生産性とは何か?個人レベルで生産性を上げるには?など、生産性という概念について、仕事に関わらず、個人の私生活レベルまでを対象に説明しています。
ビジネスマンに関わらず、人生の時間の使い方を見直すきっかけになる一冊。



 3.生産性 (伊賀泰代)
 2番目に続き生産性に関する本。
こちらは、ビジネスマンや会社などの組織で活用して行く人向け。
打ち合わせ、研修の生産性が低いのはなぜか?どうしたら上がるのか?
役職定年した働かないおじさんを組織として有効活用するには?
など、実用的なテクニックが満載です。
人事や研修、組織管理を担当されてる方は必読。



 4.LIFE SHIFT (リンダ・グラットン)
今後の人生の過ごし方がどう変わって行くのか?寿命が100歳を超える世界でのキャリアの積み方とは?
私も就活中は一つの組織で働きつづけるイメージだったので、こういう本に出会っていればもう少し柔軟にキャリアを考えられたんじゃないかなーと言う自戒も込めて。


 5.MISSION (岩田松尾)
 働く意義とは何か?どうやったら自分に合った仕事、ミッションを見つけられるのか?
働き方、仕事などに迷った時、考えたい時に読む本。
元スターバックスCEOが著者で、スターバックスの価値とは何か?スターバックスの話にも、触れています。


 6. 走りながら考える (為末大)
 元ハードル選手の為末大さんの著書。
(私なりの)本書のテーマを一言で言うと、
「ポジティブに諦める!」
あきらめることはそんなに悪いことなのか?
ご自身が引退を決断した時の気持ちの整理の仕方とか、実際の経験や決断を基に書かれているので、説得力があります。
頑張りすぎて消耗したとき、少し気持ちを緩めてくれます。


 

2017年10月3日火曜日

日本は難民を受け入れるべきか〜難民受け入れのメリット、デメリットを考える〜

最近、難民関係の本を読んだので、色々と思ったことを。

難民問題 - イスラム圏の動揺、EUの苦悩、日本の課題 (中公新書)
  • 作者: 墓田桂
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2016/09/16
  • メディア: 新書

難民鎖国ニッポンのゆくえ (ポプラ新書)
  • 作者: 根本かおる
  • 出版社/メーカー: ポプラ社
  • 発売日: 2017/05/09
  • メディア: 新書

 ヨーロッパでの難民受け入れ問題に端を発して、近年難民の受け入れのメリットやデメリットについて世界的に議論が起きていますね。

日本でも難民申請者数が急増しています。
法務省ウェブサイト
http://www.moj.go.jp/content/001217009.pdf

難民の受け入れの是非については議論がありますが、日本では受け入れに対するネガティブな報道が多いためか、受け入れ消極派の意見が強いように感じます。
確かに受け入れには、お金がかかり、それは日本の税金で負担しているわけで、受け入れに反対したくなる気持ちもよく理解できます。
欧州では難民による犯罪が問題視されていることも少なからずあります。

では、難民を受け入れるのは非合理的な選択なのか、いくつかの観点から考えてみました。

【デメリット】
1. 財政的な負担
難民を受け入れ、生活を支援するのにはお金がかかります。
難民を受け入れることが国際社会としての責任と言っても、まずは、日本国内のことが優先、というのも理解できます。
一方で、日本が途上国の開発援助に出しているODA予算は年間6000億円近く。
(ODA)ODA予算 | 外務省
難民の受け入れも、途上国の援助も同じ国際貢献ならば、6,000億近い予算がODAには出せて、難民数十人の生活費などが負担できないというのはおかしな話ではないでしょうか?
ドイツのようにかなりの人数を受け入れている国は、予算の負担もそれなりのものになるかもしれませんが、現状の日本の受け入れ人数であれば、仮に今の倍になっても(ODAの予算総額を考えると)たかが知れています。
無制限な受け入れとまではいかなくても、金銭的な負担を現状のODAを始めとする、国際貢献という枠の予算で捉えた場合、もっと受け入れ人数を増やすことは、財政的にはそこまで問題ではないでしょう。
ちなみに、JICAが行なっているボランティア事業の青年海外協力隊は、1名を2年の任期派遣するのに、研修なども含め1人あたり2,000万円ほどかかるそうです。にもかかわらず、現地についたら、やることなくて2年間遊んで終わる、みたいなこともあるわけで。。。そこにお金かけるなら、全部とは言わないまでも、ボランティア数名減らして、そのお金で、命からがら母国から逃げて来る人を救ってもいいんじゃなでしょうか。

2. 文化の違いや地域との軋轢
難民を受け入れたはいいけど、宗教や文化の違いから日常生活の中で軋轢が生じる、というのも受け入れた欧州でよく聞く話です。
ただこれについては、文化の違いを事前に難民に理解してもらう、受け入れる地域にもそういった文化の違いを受け入れる受容性をつけてもらう、といった対応でクリアできそうです。

 【メリット】
1. 労働力としての活躍
現在積極的に難民を受け入れているドイツやカナダで言われているのが、難民を受け入れることで、国内の生産人口が増えるので、国の経済にメリットがある、ということです。
日本も少子高齢化が進み、出産や子育てなど人口増加に向けた政策にリソースを割いているわけで、すでに成人して働ける状態の生産人口がいきなり増えるのは、出生率をあげて、教育を無料にして、、、、と長期間の投資をするより、(生産人口を増やすという数字だけみれば)ある意味効率的です。

GoogleやApple, Amazonが移民など国外の労働力を活用しているように、海外から入ってくる労働力には大きなポテンシャルがあります。
日本国内だけで労働を賄うことにこだわり続けるより、国外のリソースを有効活用することにも目を向けた方がいい時期なのかもしれません。

2. 日本の国際化加速
難民を受け入れる時には、受け入れる地域側も、文化の違いなどを理解する必要がある、と書きました。
なんで、受け入れる側が難民に合わせなきゃいけないんだ、という話もあるでしょうが、今後グローバル化が進み国内外の人やモノの流動性が高まっていく中で、異文化の相手とコミュニケーションを経験しておくのは、日本の国民側にもメリットがあるかと思います。
例えば、自分が子供を育てるなら、日本人だけのコミュニティより、いろんな人種や文化のコミュニティで文化や宗教、人種の違いを理解しながら育って欲しいな、と思います。

ざっくりまとめ
・財政的にすでにODAにあれだけ多額のお金を出してるんだし、難民の支援に多少さいても別にいいじゃん
・宗教や文化間の軋轢とか、治安の悪化とかあるけど、人数を急激に増やしすぎず少しずつ増やすようにコントロールしていけば、これらの問題はいくらでも解決できる。
・上記負担あるけど、受け入れるメリット(異文化を学ぶことによる日本の国際化、労働力の確保)があるので、多少の負担は受け入れてもいいよね。
・というか、理屈ぬきにして命の危険にさらされている人が目の前にいたら助けたい。

ということで、私は受け入れ賛成派(少なくとも今の年間認定者20人とかよりは増やしていい)です。

中々複雑な議論で専門家の間でも意見が分かれるので、本を読むときはいろんな人の対立する意見を取り入れ、比較した上で、自分の意見を考えるのがいいと思います。

難民問題 - イスラム圏の動揺、EUの苦悩、日本の課題 (中公新書)
  • 作者: 墓田桂
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2016/09/16
  • メディア: 新書

難民鎖国ニッポンのゆくえ (ポプラ新書)
  • 作者: 根本かおる
  • 出版社/メーカー: ポプラ社
  • 発売日: 2017/05/09
  • メディア: 新書