2018年11月7日水曜日

開発コンサルタントに必要なスキル その3

引き続き、開発コンサルタントに必要なスキルシリーズ、その3です。


コンサルタントが避けて通れないのが報告書やプロポーザルの作成。
特に若手はチームのメンバーが作成した報告書の取りまとめ(各々の担当部分をまとめて1つの文書に編集する)や、プロポーザル(入札時に提出する提案書)の作成など、文書を作成したりまとめたりする作業をかなり担当することになります。

そんな時に必要なのがwordの操作スキル。

インデントの設定、ページ番号やレイアウトの設定など基本的なものからマクロなどまで、様々な操作スキルが求められます。
学生のレポートや論文は、その場しのぎにお茶を濁してこれた作業が、高いレベルで求められる感じです。
それまでなんとなく使ってたwordでしたが、結構奥が深かったです。

自分が特に役に立ったのは下記
疑問解消!  しくみからよくわかるWord再入門 〔Word2013/2010/2007対応〕 (Wordで作ったWordの本)

これまで、Wordを使ってて、

え?なんでそうなるの?
こうしたいのに、思った通りにならない!
なんか効率悪いけど、とりあえずなんとかなるから、まあいいか。。。
もっと作業を効率化したい!

なんて思ったことがある方はきっと得るものがあるはずです。

自分もそれまでなんとなくで使って来た部分が理解、整理されてWordを使う際のストレスが減りました。

新しく入った後輩の新人コンサルタントには必ず勧めています。

働き始めるとWordをコツコツ勉強している余裕も少なくなるので、できれば事前に身につけて置きたいです。

開発コンサルタントに必要なスキル その2

開発コンサルタントにとって、英語に続いて、と言うより、ある意味英語より必要なのが、専門性。

そもそも開発コンサルタントと言うのは、途上国の人達ができないことを手助けすることで、途上国を支援するのが仕事なわけなので、相手に何かの支援、指導をできるだけの能力を持っている必要がある。

よく、開発コンサルタントになるには、日本国内で各専門分野の経験を積んで、専門性を高めてから開発業界に入るのが良い、と言われるのはこうした理由から。

各々勉強したり、業務を通して経験を積み、専門性を高めていくのは当たり前。
とは言え、一口に専門性ってい言ってもどうやって客観的に示したらいいか分かりにくいし、勉強って何をやったらいいのか。

開発コンサルタントで仕事を取るための”専門性”という意味では、技術士の資格をとる、と言うのが王道。
なぜ技術士か、と言うと、(主にJICAの)仕事を取る際の入札(競争提案)で、専門性を評価されるメジャーな基準の一つが技術士だから(大学院の博士後期課程の学位と同じ評価点)。

これを持ってるかで仕事を受注できるかが決まる(会社の収益が決まる)ので、コンサルタント会社は社員に技術士の取得を奨励、支援しているところが多いです。
会社によっては資格を持っていると毎月手当が付いたりとか、資格取得にかかる費用を負担してくれたり、などあります。

ちなみに、技術士は一次試験と二次試験があり、一次試験を受かっただけでも技術士補、として登録できます。

一次試験は学生でも少し勉強すれば十分受かる内容なので、開発コンサルタント業界を志望する人は是非受けておくと良いです。

ちなみに、試験は各専門分野ごとに問題が別れている専門科目と、科学的な基礎知識を問う共通科目があります。
過去問は公開されていますので、過去問をベースに、適宜参考書など組み合わせて勉強するのが良いと思います。
結構似た問題が繰り返し出題されるので。

共通の問題の参考書ならこんな感じですね。
2017年版 技術士第一次試験基礎・適性科目完全解答


過去問は技術士試験を運営して要る日本技術士会のウェブサイトに問題があるので、そちらもご参考に↓

試験・登録情報|公益社団法人 日本技術士会

開発コンサルタントに必要なスキル その1

当時開発コンサルタントになろう、転職しよう、と思った時にふと考えた。
開発コンサルタントやるには何を身につけておけばいいんだろ?

開発コンサルタントになった後も成長するためにはどんなスキルを身につけたらいいのかどんな能力を伸ばしたらいいのかなどいろいろ考えた。

開発コンサルタントといっても分野やポジションなど様々なので、一概にこの能力というのは言えないけれど、どのようなコンサルタントになるにしてもそれは必要だなぁと思った能力がいくつかあるので、それについて書いていこうと思う。

まず開発課コンサルタントの基本ともいえるのが英語力。特に英文でメールを書くというのは基本中の基本のスキル。

自分自身開発コンサルタントとして働き始める前は英文メールなんてほとんど書いたことがなかった。
ちゃんとした留学経験があったわけでもないので英文でメールを書いたことといえばボランティアで海外に行った際にホテルのチェックインの時間確認したくらい。
なので開発コンサルタントとして働きはじめてから、ちゃんとしたビジネスメールを書くようになったわけで、はじめの頃はかなり苦労した。

今でも覚えているけど、初めて書いた英文のメールはホテルのチェックインと空港へのタクシーのピックアップの予約だった。

たかだか数行のメールだったけど英文メールの基本的なルールだとか書き出す表現とかそういった基本的な事ですら全くわかっていなかったので、今だったら数10秒で書き終わるようなメールを、参考書や辞書をにらみつけながら、15分、10分かけながら書いていたのを覚えている。

ちなみに、はじめの頃参考にしていたのはこちら。
関谷英里子の たった3文でOK! ビジネスパーソンの英文メール術
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 基本的な英文メールのルールとか、そのまま使える基本的な定型文も抑えられているのでかなりお世話になった。

コンパクトで安い割に、基本的なエッセンスが詰まって要るので、英文メール入門者にはうってつけ。

英文メールは使う文も定型的なものが多いので、とにかく何度も書いて慣れること。

日本で英語の勉強というと、単語帳とにらめっこ、っていうイメージがあるけど、書いたり話したり、アウトプットできるようになるためには、実際にアウトプットしてみることが大事。
もちろん最低限のインプットがあることが前提だけど。

その2に続きます。




2018年11月5日月曜日

就職活動の面接や喋るのが苦手な人に送る対策方法〜口下手な自分の経験を参考に〜

昔から人前で喋るのが苦手だった。
なので、就職活動の時の面接ではえらく苦労した。

準備した回答内容が話してる途中で頭から飛んで真っ白になったり
話してる途中で自分でも何を結論として着したいのかよくわからなくなってぐだぐだになったり。。。

今でも決して話すのは得意ではない。
人前に立つと緊張して変な汗が出るし
心臓バクバクだし
普段は喋れるようなとこでも変に噛んでうまく喋れなかったりする。

それでも、以前よりは、面接、スピーチ、挨拶などで、言いたいことを伝えられるようになったかな、と感じることが多くなった。

就職活動の時は、どれだけ練習しても(ビデオ撮って自分でチェックしたりとか)あまり上達している実感が得られなかったのに、何が自分の話すスキルを改善したのか。

これまでの自分の経験を踏まえて話すスキル向上によかったことをまとめてみようと思う。

自分のように、話すことや面接などが苦手な人が見て、少しでも参考になれば、と思う。

”話す”という作業の構成要素
”話す”という作業を分解してみると以下のようなステップに分解できる。
【ステップ1】話したいことが頭の中にある
【ステップ2】頭の中にあることの大まかな全体の流れを構成できる
【ステップ3】 大きな構成に沿って、自分の伝えたいことに1言1言適切な語彙を割り当てる
【ステップ4】割り当てた語彙を声として発声する
【ステップ5】話し相手などの外的な状況を読み取り、それに合わせて発声(音量、速さ)を調整する
【ステップ6】表情や身振り手振りなどの非言語的な要素を適宜組み合わせる

喋るのが苦手、という人は、このステップのどこかでつまづいてしまっていることが多い。

ちなみに自分が就活していた当初は、”3”が圧倒的に弱く、
こういうことを伝えたい、というのは頭にありながらも、適切な言葉を継げないことが多々あった。

ステップごとの対策
それぞれのステップに対して自分がした対策は次の通り。

【ステップ1】話したいことが頭の中にある
何か意見を求められても、自分の考えや意見を持てていない、もしくは十分に練れていない状態。
ビジネス書なんかによく書かれているように、普段からいろんなこと(ニュースなど)に対して自分なりの意見を持つようにするというのが、解決策だけど、それがそんなに簡単にできれば苦労はしない。

というか、それが難しいから、苦労してるわけで。

じゃあどうすればいいか、というと、本でもブログでもなんでもいいので、いろんな人の考えをパクる。もとい、参考にさせてもらう、というのが第一歩としてはいいと思う。
ここで大事なのは、いろんな立場の考えを収集すること。
例えば何かの法律や政策に賛成か反対か、ということだったら、賛成派の人、反対派の人、それぞれの考えを収集する。それを元にして、自分はどっちの方の考えに近いのか、を考えて、より納得できる方を自分の意見とすればいい。
もちろん、情報を集める過程で、この人の意見のうち、この部分は賛成できるけど、この部分はちょっと行き過ぎかな、みたいなのが出てくる。
それを重ねていけば、”自分の考え”の出来上がり。

ちなみに、この”自分の考え”はもちろん正解なんか無いので、さらに情報を収集したり、人と意見を交換したりしていくうちに、ひっくり返ることだって十分にある。
むしろ、ひっくり返されたり、軌道修正されたりすることを繰り返してより強固な理論や意見になっていく。
なので、仮に誰かに否定されても、拒否反応を示す必要はない。
逆に、逆の意見を言われるのは、自分の考えをレベルアップさせるステップなので、相手が否定してくる根拠を聞いて吸収すればいい。そう考えれば、自分の考えを話すことを躊躇することも少なくなるはず。


【ステップ2】頭の中にあることの大まかな全体の流れを構成できる
自分の意見や考えを持てたら、次はそれをどんな構成で伝えるか。
これはそこまで難しくなくて、起承転結や、課題→具体例→対策、など簡単でいいので流れを箇条書きにする練習をすればいい。
論理の流れや組み合わせはロジカルシンキングの本などが沢山あるので、そちらに譲るけど、ようは、相手が聞いて理解するには、どういう順序にしたらいいか、と考えればいい。

これは、最近あった面白い話などを友達に話したりすることでも鍛えられる。

”そう言えば先週こんなことをしたんだけど、これこれこうで、、、こうこうこうしてたら、最後はこんなオチだったよ。”

みたいに、どういう順序で話したら相手が笑えるか、などを考えながら話していれば、世間話でも十分話す練習になる。


【ステップ3】 大きな構成に沿って、自分の伝えたいことに1言1言適切な語彙を割り当てる
大まかな構成ができたら、その構成に合わせて、1文1文話すセンテンスを作っていく。
これが実は意外と厄介で、適当な語彙を持ち合わせて無いと、同じような言葉の連続になったり、話をまとめたいのにうまく切れなかったりする。
対策としては、
会話(口語調の文章)が記載されている書籍などから、使える言葉を集めておく。
類語などを調べて、同じ意味でも複数の言い回しを覚えておく、

というのが効果的だった。
書籍については、ビジネス書でいろんな偉い人の話が口語調で書かれているものが多いので、そういったものを参考にすればいい。オンライン雑誌の対談などでもいい。

類語は、自分はWeblioの類語辞典をよく使っていた。
英語では同じ言い回しを避ける、と良くいうけど、日本語でも同じ言い回し(です。..です。..です。)ばかりだとやや幼い印象になるので、やや形式的なことだけど考慮しておいたほうがいい。


【ステップ4】割り当てた語彙を声として発声する
文章が作れたら次はそれを声として発声する。
多くの人にとってはなんてことないけど、自分は緊張すると噛んだりどもったりしてしまうことがあった。
対策は地道で、
話す内容を書いてそれを何度も音読したり、
録音して聞き取りにくく無いか自分でチェックしたり(自分の声を聞くのって気恥ずかしいというか、こそばゆい感じするけど)

といったところ。


【ステップ5】話し相手などの外的な状況を読み取り、それに合わせて発声(音量、速さ)を調整する
話すというのは、単純に相手に向けて声を発するのではなくて、相手に分からせることが最終目的。
なので、相手が分からなければ、説明を加えたり、簡単な表現で言い換えたり、逆に、既に十分理解しているようだったら、省略して飛ばして話したり、といった調整が必要になる。
そのためには、相手が自分が話していることに対してどのような反応をしているのか、を読み取る必要がある。しきりに頷いているのだったら、理解、納得しているサインだし、首を傾げたり、不満そうな表情なら、自分の話の内容に疑義を感じたり、十分理解していないサイン。
それらを読み取って、適宜話し方を調整していく必要がある。
ここからの対策は少し難しい。というのも、ステップ4までは、自分一人で完結できるけど、ここからは、他人の協力が必要だから。

オススメは、友達や知り合いなどにとにかく話してみること。
身も蓋もない対策だけど、このステップを切り抜けるにはこれが一番。

ただし、かしこまって面接の練習などをする必要はない。
就活の面接練習というと、お互い面接官役をやって、フィードバックをする
というのが、定番だけど、それだと、覚えたセリフを読んで、それを採点してもらうだけになってしまう。

面接の相手は生身の人間なわけで、とにかく初めて話す人にわかってもらう、というのがいいと思う。

逆に言えば、話す場は、同期の飲み会でもいいし、ゼミや研究室の先輩と昼ごはんを食べながらでもいいし、とにかく、場所は全然気にしなくていい。

話しながら、相手の様子から、理解具合を読み取って、話の細かさやペースを調整する。というのが大事。

テーマだって別に就活の面接に限らず、ステップ2のように、最近経験した面白い話など世間話でもいい。

とにかく、話す→相手の反応を読み取る→次の話し方を調整する
というサイクルを練習することが大事。


【番外編】
これは+αになるけど、非言語的な要素もできるなら考慮したほうがいい。
自分は緊張するると、髪の毛や首もとを触ったりする癖があったので、これは日常を通して、意識的に止めるように努力した。
あと、緊張してしまう時には、あえてゆっくり話したり、話の間を長めにとったりすることでもで落ち着いたり、緊張を軽減できるので試してみてほしい。


つらつらと偉そうに書いたけど、自分もまだまだ発展途上。
一歩ずつ改善目指して頑張っていきましょう。


スティーブジョブズだって徹底的に練習してたんだ。

スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン
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2018年10月3日水曜日

「いい人=正しい」という誤解

情報の取捨選択の能力が重要な時代になったな、と感じます。
リアルの日常生活ではもちろん、インターネット上には様々な情報があふれていて、信じたら健康、経済的な被害を被るようなエセ情報も沢山あります。
溢れかえる情報の中から、正しい情報を間違った情報を見極める能力が求めらるわけですが、その際に引っかかりがちな罠が、
「いい人が言っていることだから正しいはずだ、信じよう」
というような考え方です。
よくよく考えると当然なんですが、いつの間にか引っかかりがちなこの考え、一体どこから来るのでしょうか?

少し自分の過去の体験談を書きたいと思います。
当時私は東南アジアを旅行していました。東南アジアのような途上国では、ローカルの露店だとお土産を買ったり、時にはご飯を食べるだけでも法外な金額をふっかけられたり、ひどいとグループによる手の込んだ詐欺に遭うこともあります。
そうなって来ると、必然的に関わる人は何かしら悪意があって自分に近づいて来ているのではないか、と考えるようになり、人を見極めるセンサーが日本で生活している時より敏感になります。
こうした感覚は悪意のある人間を見極めるには有効なのですが、逆に、
悪意がある人でない→信頼しても大丈夫
のような単純な思考パターンにはまってしまいます。
そうするとどういうことが起こるかというと、

道に迷って、人の良さそうなおじちゃんに道を尋ねる。

おじちゃんは本当は道がよくわからいけど、
「おれ外国人に話しかけられてる!なんとかして力になりたい!よくわからないけど、多分あっちだろ!」
という思考を経てわからなくても適当に答える。

人のいいおじちゃんを信じて道にさらに迷う。

あのおじちゃんいい人そうだから信じたのにだまされた!

のようになるわけです。
おじちゃんがいい人かどうか、と
正しいこと(道)を言っているか
は全く関連のないことなのだとその時気づきました。

これはツイッターなどのインターネット上の情報でも言えることだと思います。
健康情報、投資情報、災害時の緊急情報、これら全て、
発信者がいい人である=言っていることが正しい
ではありません。
もちろん、そのような「いい人」が悪意を持って偽情報を流していることはないのでしょうが、過失での間違い、というのは誰にでも起こり得ます。
逆に、
人間的にどんなに嫌な奴でも正しいことを言っていることはあり、
嫌な奴=言っていることが間違い、というのも必ずしも正しくありません。

人から情報を得る時は、その人の人間性や人柄を頼りたくなりますが、その人自身がいい人、人間的に素晴らしい人だからと言って言っていることが正しいとは限りません。

いい人だから信じよう、と言って、言っていることをそのまま信じると痛い目に合うことがあります。

そういう時は得てして、
「いい人だと思って信じたのに裏切られた!」
みたいな気持ちになって、お互い不幸になってしまいます。

人柄と情報の信憑性、それぞれ独立した事柄だということをしっかり意識して、情報の審議は各自が自分で考えて判断しましょう。

2018年7月10日火曜日

解約し忘れている有料サービスはありませんか?

Twitterで、
「身に覚えのない請求がYahooから来ていた。」
というつぶやきを見て、
「そういえば自分もYahooのクレジットカード持っていたな」
と思い出して、何気に銀行のWeb明細を見てみた。

そしたら、まさかまさか、
「身に覚えのないYahooからの請求」
が来ていた。

金額は500円弱だから大したことはないけど、気持ち悪いのでYahooに連絡してみた。

どうやら、ヤフープレミアムの初月(?)無料のお試しに釣られて契約して、 (使ってないのに)解約し忘れてた様子。

解約し忘れたのは自分の過失なので仕方ないけど、知らず知らずのうちに使ってない固定費を、意図せずして払い続けていたら、と思うとなんか気持ち悪い。

クレジットカードや各種ウェブサービスの、初月(初年度)利用料無料はお得感あるけど、お試ししたまま解約忘れて使ってないのに料金だけ支払い続けることがないようにしたい。

もちろん、料金分の価値があるサービスだと判断して、利用し続ける意思決定をした結果ならそれはそれでいいと思うけど、意図せずして払い続けるのは無駄遣いになってしまう。

自分は海外でカード利用することも多く、それもあってこまめにチェックするようになったけど、日本国内でしか利用しない場合は、全く明細確認していない人多いのではないかと思う。

初月無料で契約して、そのままになっているサービスないですか?
不要なカードやサービスは整理しましょう。

カードの明細、銀行の引き落とし明細チェックしましょう。
最近は、クレジットカードや、銀行のスマホアプリも増えて来て、スマホでぱっと明細を確認できる時代なので、毎月確認することをお勧めいたします。

初月(年度)無料、みたいなサービスをお試しでを利用するときは、料金が発生する日をカレンダーやリマインダー(できれば複数)に記録しておこう。

 

<書評>人生の勝算

「人生の勝算」を読みました。
人生の勝算 (NewsPicks Book)
 
著者の子供時代から、外資系投資銀行に入り、起業に到るまでが書かれています。
全体を通して圧巻だったのが、あらゆるものに対する著者のエネルギーレベルの高さ 。
ある程度成功してしまうと、守りに入りがちになるけど、常にこう言う姿勢を持っていたいなと感じました。

この当たり前のことを、圧倒的なエネルギーを注いで誰よりもやり切る。それがビジネスで成功するために必要なこと
基本的なことにエネルギーを注ぎ続けている人って意外と少ない。みんなどこかで脱落してしまう。だから、圧倒的にやり続けるだけで、他の人と差がついて成功する。
これは、勉強でも、スポーツでもビジネスでも同じだと思う。まずはやること。エネルギーを注ぐこと。質とか効率はそれから。

ビジネスの世界では優れたスキルや高度な情報を持っているだけの人はそれほど重宝されません。なぜなら、競争の激しい業界ほどハードスキルに優れた人はいっぱいいて、往々にして代替可能だからです。
業種にもよるけど、**の資格とか、技術って、同じものを持っている人が沢山いるんですよね。よほど参入障壁の高い技術ならともかく、一定時間を投入して誰もが習得できる技術なら、簡単に代替されてしまう。 それを避けるためには、自分と言う人間性を売るとか、ソフトスキルが大事。

「決めている」ことの強さ
1日のほとんどの時間、仕事に明け暮れる僕の人生と、仕事は必要最低限で効率的にこなしつつ、家族との時間を一番大切にする兄の人生。幸福の価値観は人それぞれですから、どちらが上も下もありません。最も不幸なことは、価値観という自分の船の指針、コンパスを持っていないということ。そして、持たぬが故に、隣の芝生が青く見えてしまうことです。
まず、幸せや価値観は人それぞれ、って言うのを理解するのが第一だと思う。自分の物差しを持って、徹底的にそれに基づいて決断、行動する。他のものさしで測ると、「あいつ、大したことないじゃん」みたいに見られることもあるかと思うけど、自分が幸せなら、それでいい、というスタンスを貫くことが大事。人生に「正解」はないわけで、自分の個別解を明確に持つことが重要だな、改めて思いました。
 生きているとどうしても、周りと自分を比べて、自分が持っていないものを嘆いたりしてしまいがちですが、自分にとって何が大切で、何が大切じゃないか、はっきりとした自分の基準を持ってさえいればブレたり他人を羨んだりはしない。
自分の人生に満足して自分が幸せだと感じる
と言うのが、人間一番の幸せだなと再認識しました。


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2018年7月1日日曜日

UBERを使ってみたので、メリットとデメリットをまとめます。

ベトナムでUBERとGrab(Uberと同じライドシェア事業者。シンガポール拠点)を利用してみたので、メリット、デメリットをまとめます。

日本だと話題になっているけど実際に使ったことある人少ないと思うので。
なお、UBER、Grab、両社で若干サービスに違いはありますが、同じライドシェアってことで一括します。

利用者のメリット
【コミュニケーション】
- 口頭でピックアップ地点、目的地を説明しなくていい
- 言葉が通じなくてもいい(外国での利用でメリット大)
- スマートフォンのマップ上でピンを落として迎車地、目的地を指定できるので間違いがない。(特に出先では、正確な住所がわからなくても地図でピンを落とせばいいので便利)
【支払い】
- 支払いがキャッシュレス(一応現金での支払いも可能だけど、キャッシュレスでの支払いに割引を適用したりして、ライドシェア事業者はキャッシュレスに持って行こうとしているっぽい)なので楽。カードやアプリにジャージしたプリペイド残高から自動的に引き落とされるので時間がかからない。目的地についたらさっと降りるだけ。
- 領収書が自動で送られてくるし、履歴も見られるので会社で利用する場合も精算がラク
【金額】
- 安い(ただし、需給状況によってはタクシーの方が安くなることも)
- 事前に迎車地点と目的地を指定することで金額が決まるので、ドライバーに遠回りされてぼったくられるとか、運転手が道間違えて時間かかったのに、その分を払わされるとかがない(日本でも道間違えて遠回りしたのにその分を客が支払わされるパターンって結構ありますよね…)。
【サービス】
- ドライバーが親切(運転手さんがみんなレビューを気にするので、あからさまに変なことはしない。お釣り投げるとか、言葉遣い乱暴とか)
- 料金が事前にわかるので、メーターをみながらドキドキしなくていい(タクシーっていくらになるかわからないから利用をためらうっていうのあると思うんですよね。)
【その他使い勝手】
- 国内どこへ行っても同じアプリが使える。タクシーだったら、日本国内でもその土地のタクシー会社を探さなきゃいけない。 

利用者のデメリット
【コミュニケーション】
- たまに地図のGPSがずれる(特にGrab)
- 上記位置情報ずれるとマップ上で迎車位置を特定できず電話をかけてくる運転手さんも。。。
- そうなると、外国語がわからないと面倒なことになることも
(ここは大きな課題。特にGrab。今後の改善に期待)
- 移動開始してから途中で進路変更とか融通は利かせにくい(事前に金額が決まるので)
【支払い】
- 特に無し。
【金額】
- 需要が多い時は高くなる。(例:雨が降った時、通勤時間帯など。)
【サービス】
- たまーに素人っぽい運転手さんも混じってる(基本はレビューで淘汰されるけど)
【その他使い勝手】
- スマートフォンが必要(電池きれていると使えない)
- アプリをダウンロードして、登録して、という一定のリテラシーは必要 

ドライバーのメリット
【乗客探し】
- 乗客を乗せながら次の客がアプリで見つかるので、暇な時間がなく、効率がいい
実際に私が乗車中にも、運転手さんのスマホに通知がきて、運転手さんがスマホを数タップして次のお客さんを見つけていく光景をよく見かけます。お客さん乗せていない空車の状態で闇雲に走り回ったり、タクシー乗り場で行列して長時間待ったりすることと比べると圧倒的に生産性高い。
【支払い】
- 現金の管理が不要。強盗に合うリスクが低い(ただし現金払いも一応は可能)
- 会計のやり取りをしている時間がないのでスムーズ
- 領収書発行しなくていい(利用者にメールで送られてくるので)
【金額】
- 需要が大きい時間帯(通勤時など)は金額もあがるので、そういう時間帯を狙って働くことも可能
【その他】
- 好きな時間帯に働ける
- ドライバー個人へのレビューが蓄積されて行くので、良いサービスをやっていれば報われる
- 外国語ができなくても、外国人をピックアップ、目的地まで送れる。

ドライバーのデメリット
【乗客探し】
- アプリを持っている人しか載せられない
【支払い】
- 特になし
【金額】
- 単価はタクシーより低い?(ドライバーさんの手取りが実際どうなっているのかはわかりません。ただ、運賃はタクシーより安いです。)
【その他】
- スマートフォンが必要(スマホ買うお金ないからタクシー運転手続けてるっていうドライバーさんに会ったことあります。)
- アプリの使い方を覚えないといけない
- サービスが悪いとレビューで淘汰される(逆に頑張れば報われる)


まとめると、
マーケット原理がより働くようになるので、頑張った人と、頑張らない人の差が開く。
ITを利用してロケーションの特定や決済は楽になるけど、ITリテラシーがない人はついていくのが大変。
って感じでしょうか。

現状、私が感じる最大の課題としては、
- アプリの位置情報がたまにずれていて、その結果、運転手さんが迎車位置を確認するために、いちいち電話してくること(乗客は外国語ができないとしんどい)
ですね。これはGrabに特有の問題かも(UBERは位置情報結構正確)。
ライドシェアアプリの付加価値の一つは言語がなくても問題なく利用できるところなので、その付加価値を毀損するのは(外国人利用者にとっては)大きなマイナスです。
あとは、
- ドライバーさんのレビューがみんな良い評価つきすぎて(大体4-5つ星評価がついている)あまり差別化できていない(もしかしたら、悪いドライバーが外されて、いいドライバーだけが回されているだけかもしれないけど)
ところかな。
超サービスよかったドライバーさんには、例外で6をつけられる、とかすると、ドライバー的にもより良いサービスを提供しようというインセンティブが働くと思う。
例えば、英語を話せる人は外国人の乗客のリクエストを優先的に拾えるとか。

あとこれ実際に使ってみて思ったんですが、自動運転とライドシェアってとても相性がいいんですよね。
だって、一言も会話する必要なく、予約から、現地で降りて精算まで済ませることができるので(実際には運ちゃんと世間話しますけど。)。
予約も地図上でピンを落とすので、口頭での説明不要(というか、口頭より正確)だし。
こうなってくるとドライバーが人間である必要一切ないですね。
自動運転+ライドシェアが普及したら、今は各家庭一台自動車保有みたいになったいるのが急速に見直されると思います。

朝起きたら雨だった。会社に行かなきゃいけないけど、駅までは徒歩15分。雨の中歩くのちょっと面倒だなーって時に、家を出る前に、ちょちょっとアプリで予約すると、10分後くらいに家の前に自動運転の自動車が来て、駅まで送ってくれる、

みたいな未来が見えました。

今車持っている人って、普段ちょっとした時に使うからやっぱり所有したい。って人多いと思うけど、こんな風に気軽にカーシェア使えるようになったら、そういうチョイ乗り需要は相当取り込めるんじゃないかと。 


なお、2018年4月に、UBERの東南アジア事業はGrabと合併しています。
そしてUBER, Grab共にソフトバンクが出資しているっていう。
ソフトバンク先見性あり過ぎ。

 

2018年6月30日土曜日

<書評>フードトラップ〜食品に仕掛けられた至福の罠

フードトラップ(原題:SLAT, SUGAR, FAT)を読みました。
フードトラップ 食品に仕掛けられた至福の罠
  • 作者: マイケルモス,本間徳子 
 食品に仕掛けられた罠、という過激なタイトルですが、それに負けない内容で、食品メーカーが消費者を惹きつけるためのあの手この手の裏側が書かれています。

  • 食品メーカーがロビー活動で、政府に圧力をかけて法律や政策を(消費者の健康を軽視して)自分達に都合よくコントロールしてきたか
  • 人の味覚をいかに効率的に刺激して消費者にもっと食べたい、と思わせるか
  • 本当は体に悪いものを体に良いと思わせるマーケティング戦略

などなど。食品業界の歴史や裏側が満載です。

消費者が食品に対関する広告や、製品それ自体を評価する際に、こうした裏側を知っていることは、体に悪い食品を避ける上で、大きな助けになると感じました。

人間が食品の良し悪しを判断する際には、味覚、嗅覚などを活用しますし、体に悪いもの、悪いものを判断できるように進化して来ています。
一方で、このような進化のスピードは現代の食品化学の発達する速さに比べるとゆっくりです。

その結果、食品化学の進歩は人間の感覚を追い抜いてしまっており、長い時間をかけて進化してきた人間の味覚や五感をだますせるような、偽の食品、
つまり、化学物質で味覚を刺激して美味しいと錯覚させるような食品、本当は体に悪いのにいいように錯覚させる食品、を作ることもできるようになってしまっています。

もちろん、食品化学の進歩による恩恵の方が全体でみれば大きいのでしょうが、その技術がこう言う使われ方もしていることは知って置くべきかな、と思います。



フードトラップ 食品に仕掛けられた至福の罠
  • 作者: マイケルモス,本間徳子

<書評>採用基準(伊賀泰代)

少し昔の本ですが、元マッキンゼー採用マネージャーである伊賀泰代さんの「採用基準」を読み返してみた。
タイトルは"採用"基準だけど、リーダシーップの重要性について書かれた本です。
久々に読んだけど、改めて重要なことがまとまっていると感じたので整理。

私に求められているのは、「自分で決め、その結果に伴うリスクを引き受け、その決断のお理由をきちんと説明する」ことであって、上司の指示をすべて聞き入れることではなかったのです。
伝統的日本企業というと、上意下達で上司の意見に基づいて行動する、のが当たり前だけど、マッキンゼーのようなリーダーシップを求められるような場では、そうではない。あくまでも求めらるのは、決断とそれに伴うリスクを引き受けることで、それがリーダーシップ。

辞令 によって 配属 が 決定 さ れ、「 石 の 上 にも 三年」 などと 言っ て、 実力 に かかわら ず すべて の 新人 に 下積み を 求める 組織 では、 成長 の 可能性 と スピード は 運 と 偶然 に 大きく 依存 し て しまい ます。
 そうなんですよね。日本的大企業や公務員も悪いことばかりではないのですが、運や偶然に依存する部分が大きすぎる。希望の部署につけた人、他に行く場所がない人は残るけど、不満があり、かつ、この部分を自分でコントロールできる人は外にでていってしまう。

リーダー は 組織 の 和 よりも 成果 を 出す こと を 優先 し ます。 したがって 強力 な リーダー は、 同じ 時代、 同じ 空間 を 共有 する 人 にとって は、 必ずしも「 一緒 に 働い て 楽しい 人」 では あり ませ ん。
 (中略)
結局 の ところ、 メンバー が リーダー に どこ まで ついていける か という こと は、「 その 成果 を 出す こと に、 それぞれ の メンバー が どれほど コミット し て いる か、 成果 を 出す こと を、 みんな が どれほど 重要 だ と 思っ て いる か」 に かかっ て いる の です。
(中略)
リーダー に対する 建設的 で ない 批判 の 大半 は、 この「 成果 に コミット し て い ない 人 たち」 によって なさ れ ます。 リーダー が 成し遂げ たい と 考え て いる こと、 成し遂げ なけれ ば なら ない と 考え て いる こと に対して、 賛成 でき ない 人、 自分 には 関係 が ない と 考える 人 にとって は、 リーダー とは 突っ込み どころ 満載 の 強権 者 です。 自分勝手 な 命令 者 にしか 見え ませ ん。
 確かに、ほとんどのリーダーに対する批判は、そこまでして頑張りたくない人からの批判であることが多い。一方で、リーダーであることを傘に着て、必要以上に部下を痛めつけるような言動をとったりする人も一定数いて、そうした行動は、成果を達成するためのリーダーとしての行動等は離れていると思うので、そこの区別は常に考える必要があると思った。

自分 の 成長 スピード が 鈍っ て き た と 感じ たら、 できるだけ 早く 働く 環境 を 変える こと です。 もちろん それ は 転職 で ある 必要 は なく、 社内 での 異動 や、 働き 方、 責任 分野 の 変更 でも 十分 です。
 日本人は、できるまで準備してできるようになってからやる、っていうのが好きだけど、逆に現時点ではできないこと、今までやったことがないことをやるのって、新しい学びが多く、成長にとても効果的。
そして、転職はハードルが高くても、社内での異動やプロジェクトの変更でも新しいチャレンジはできる。

一人 目 に なる こと は、 必ずしも 得 な 選択 では ない の です。 それでも「 最初 の 一人 に なる」、「 先頭 に 立つ」 こと を 厭わ ない のが リーダー です。 集団 の 前 で 何 か 新しい アイデア が 披露 さ れ、「 誰 か これ に トライ し て み たい 人 は い ます か?」 と 問わ れ た 時 に、 周り の 様子 を うかがう のでは なく、 すっと 自分 の 手 を 挙げ て、「 私 が やり ましょ う」 と 声 を 上げる のが リーダー です。
 これも日本では敬遠されることが多い。就活の説明会でも、質問コーナーに入って1人目でさっと手をあげる人って少なくて、みんな出方を伺っている。でもリーダーとして活躍するためには、そういう、誰も踏み込んでないところに(損したり恥をかくかもしれないけど)踏み込んで行くことが大事。

リーダー とは、 たとえ 十分 な 情報 が 揃っ て い なく ても、 たとえ 十分 な 検討 を 行う 時間 が 足り なく ても、 決める べき 時 に 決める こと が できる 人 です。 議論 を 打ち切り、 決断 す べき タイミング は どの 時点 なのか、 判断 できる 人 です。
(中略)
決める こと が でき ない のは、 責任 を とる のが 怖い から でしょ う。 決断 を 下す 人 には、 常に 結果 責任 が 問わ れ ます。
(中略)
しかし 過去 の こと なら ともかく、 未来 の こと に関して 十分 な 情報 が 揃う こと は あり ませ ん。 リーダー の 役目 は 過去 の 情報 を 整理 し て まとめる こと では なく、 未来 に 向け て 決断 を する こと です から、 常に 不十分 な 情報 しか 存在 し ない 中 で、 決断 する こと を 求め られ ます。
自分も意思決定のできない上司とできる上司の下で働いたことがあるからよくわかるけど 、上に立つ人が失敗を恐れて意思決定できないと、状況がどんどん悪くなることが多いんですよね。ビジネスで、テストの正解みたいに明確な答えが出ることって稀だし、むしろそういう答えのない問いに対してリスクを背負いながら決断して行くのが、リーダーでなくても1ビジネスマンとしての付加価値なんだと思う。
いつまでも”検討”を続けて、もうこれ以上は延ばせない土壇場までもつれ込んでからなし崩し的に決めるより、とりあえず意思決定して進めみて、まずそうなら軌道修正っていう方が、圧倒的にうまく行くことが多い。


ある アメリカ 企業 の 経営者 が 会議 の 席上 で「 A bad decision is better than no decision」 と 発言 し た のを 聞い た 時 は、 その とおり だ と 感じる とともに、 それ を 経営 トップ が 会議 で 公言 する こと に 驚き も 覚え まし た。 これ は まさに、 決める こと が リーダー の 責務 で ある と 理解 し て いる 人 の 言葉 です。「 ベスト な 結論 が 見つかる まで 検討 を 続ける べき だ」 などと 言っ て い ては、 お話 になり ませ ん。
「 A bad decision is better than no decision」
意思決定のできない管理職は、本当に本当に心に刻みつけてほしい。。。

なんか日本の企業文化の否定みたいになってしまったけど、もちろん日本企業でもリーダーシップを持って活躍している人は沢山いるわけで。

一方、リーダーシップが圧倒的に不足しているのも事実なので、逆にこれを身につければ、雇用市場でも頭ひとつ抜けられる。

一朝一夕では身につかないけど、なんとしても自分のものにしたいスキルですね。


合わせて同じく伊賀泰代さんの「生産性」も超一押しです。


 

2018年6月26日火曜日

<書評>大前研一2018年の世界

KindleUnlimitedの30日無料体験の読み放題を利用して引き続き、気になるビジネス書をさらってます。
今日は「大前研一2018年の世界」を読みました。
 日本や世界の政治、経済、産業に関して論点ごとに問題点や改善案を提示しています。
浅く広くなので、全てに納得し切れると言うわけではなかったのですが、いくつか印象に残った点があったので、メモしておきます。


 キャッシュレス化について
イン バウンド が みな この Alipay などでの 決済 を 求め て い ます から、 この 後 は 日本 も キャッシュ レス 社会 に 移ら ざる を 得 ない でしょ う。
確かに中国ブランドのクレジットカード対応の店がここ数年で急激に増えたけど、今後は、中国の客向けに、Ali[payなんかのキャッシュレス支払いを対応していくんだろうと思う。そしてそこを皮切りに、日本人向けにもキャッシュレス支払いが広がっていくイメージ。

電子決済に伴う信用格付け
Alipay に 連動 し た 芝 麻 信用( セサミ・クレジット) という 信用情報 管理 システム を 使っ て、 これ までの 支払い 状況 などの 様子 から ユーザー の 信用 ランク が 350 から 950 の 数値 に スコア 化 さ れ て い ます。 中国 は 人 を 信用 し ない 社会 です ので、 例えば レストラン の 予約 を する と 早々 と 客 平均 単価 に 人数 を かけ た 金額 の デポジット( 保証金) を 取ら れ て しまう の です が、 芝 麻 信用 の スコア が 800 以上 の 人 だ と これ を 取ら れ ない の です。
これはブロックチェーンと組み合わせれば、次の時代の信用格付けになる気がする。クレジットカード以外にも、FacebookやTwitterのアカウント、クラウドソーシングサイトの実績なんかも組み合わせれば、かなり精度の高い信用認証&本人確認システムになる。

生産性革命と働き方改革について
ドイツ では 2003 年 に ドイツ 社会民主党 の シュレーダー 首相( 当時) の 下 で、 労働市場 改革 と 社会保障 改革 による 構造改革 プログラム「 アジェンダ 2010」 を 提案・断行 し、 労働 コスト を 大幅 に 削減 し まし た。 これ により ドイツ の 企業 において は 解雇 の 裁量 が 広がっ た の です。 もう 要ら ない 人 は 外 に 出し て ください、 国 の ほう で 再教育 を し ます、 それで あなた がた は 企業 として の 競争 力 を 維持 し て ください、 これ が ドイツ の 競争 力 が 回復 し た 最大 の 理由 です。
 日本は現在、全員正社員化して会社にとめおきつつ、生産性を向上してホワイトカラーの仕事を減らす、という政策をやっている。
これって結局、やることないけどクビにできない人を民間企業に滞留させる結果になってしまうと。
やっぱり、雇用政策は、以前のエントリにも書きましたが、全員正社員ではなく、正社員&終身雇用撤廃ですね。

あとは、下記2点も納得感ありました。
- 大学無償化の反対(やる気のないダラダラ学生を増やすだけ)
大学の無償化って実質的に、大学に対して補助金出してるのと同じですよね。エコカー補助金が自動車業界への補助金だったように。基本的に、無償化すると、大して欲しくないけど無料ならもらっとくか?いっとくか?みたいな人が増えて、資源(税金)を無駄遣いすることになるので、しっかりお金はとって、でも優秀な人には返還不要の奨学金とかでしっかり勉強してもらう、という制度にした方が、生産性はあがりそう。
この、無料より適切な価格を設定した方が無駄遣いが減るって言う話はまたエントリを書きたいと思います。

- リカレント教育(10-15年程度働いたあとにキャリアを中断して新たなスキルを身につける教育を受ける)
変化速く人生100年時代と言われる今のご時世、新入社員の時点に入った企業の専門性だけで一生食べていくのは難しいです。 
LIFE SHIFT(ライフ・シフト)
  • 作者: リンダグラットン,アンドリュースコット,池村千秋

本書、大前研一2018年の世界、ですが、全体的に現在の日本に対する大前さんの怒りとあきらめが滲んでます。
景気がいいと楽観的な空気の昨今ですが、もっと日本の外の世界も見て、思い込みをすてて考えて行動しないといけないな、と気を引き締めた次第です。


2018年6月25日月曜日

日本の労働市場の問題点

少し前から働き方改革が話題になっていますね。
日本の労働市場の一番の問題は流動性の低さだと感じています。
労働市場の流動性が低いとは、人の入れ替わりが少ないということ。
もっと具体的にいうと、
一度新卒で入ったら、一生その会社で働く人が多い。
中途採用で、途中から入社する人の割合が少ない。
ってことです。先日の日経では、経団連の副会長が、18人いて誰も転職も起業もしたことがないことが話題になりました。

では、なぜ労働市場の流動性が低いことが悪いのか。

例えて言うなら、流動生の低い労働市場というのは誰も立ち上がらない椅子取りゲームに似ています。

席が空かない

一度立ち上がると座れない

座れなくなるのが怖いから立ち上がらない

誰も立ち上がらない

席が空かない

以下繰り返し

一度座ったら、どんなに立ち上がりたくても座り続けなきゃいけいけない椅子取りゲーム。
ちょっと抜けたら席がなくなるのですでに座っている人は立ち上がれず、途中から参加する人が席に座る余地もほとんどありません。
想像してみてください。一度座ったら立ち上がれない椅子取りゲーム。
ちょっとしんどくないですか?

でももし、みんながちょこちょこ席を立つようになれば(解雇規制を緩和して、終身雇用、正社員をなくせば)

ちょこちょこ席が空いている

一度立ち上がってもまた座るチャンスはある

また座れるので、無理に座り続ける必要がない

必要に応じて気軽に立ち上がる

席が空く

以下繰り返し

ってなって、人生のステージで必要に応じて企業で働いたり、やめたりできる様になり、かなり柔軟性出ると思います。

企業としても、合わない人を解雇できるし、
労働者側も、解雇された直後は辛いけど、

合わない仕事を”正社員”という身分を守るために嫌々続ける

というよりは、ずっとましだと思う。

というわけで解雇規制緩和して、正社員撤廃しよう。

 労働市場の流動化の話はフェルドマンさんの本を参考にしました。
ユニークな論点で日本経済を分析しているのでオススメです。
フェルドマン博士の 日本経済最新講義 (文春e-book)
  • 作者: ロバート・アラン・フェルドマン

2018年6月24日日曜日

KindleUnlimitedの30日無料体験の読み放題に入っていたので、遅ればせながら
堀江さんの、
すべての教育は「洗脳」である~21世紀の脱・学校論~
を読みました。


ベースにある考えはこれまでの本と一貫してて

自分の頭で考えて決断しよう。
というもので、それを教育という切り口から書いています。

まえがきからなるほどなーと思わされる内容が盛り沢山です。
やり たい こと が あっ たら すぐ に 行動 に 移す し、 やり たく ない こと は 極力 やら ない。 現状 に 不満 が ある のに ひたすら 我慢 する なんて ありえ ない。ただし、 一度 やる と 決め た こと について は 全力 で やり 抜く。 その ため の「 努力」 は 惜しま ない。 この 場合 の 努力 とは、 我慢 とは まったく 別物 だ。 僕 の 言う 努力 とは、 どうしても それ が やり たく て、 誰 に 何 を 言わ れ ても 走り 続ける こと。 足 を 止め ない こと。 つまり「 夢中 に なる こと」 なの だ。   日本 には、 僕 の よう な「 我慢 し ない 人」 を 軽蔑 する 文化 が ある。   そして、「 我慢強い 人」 を 褒め 称える 文化 が ある。   どんなに 不満 が あっ ても、 どんなに 理不尽 な 状況 に 置か れ ても、 それ を 耐え忍ぶ こと を 美徳 と し、 耐え しのい だ 先 に こそ「 成功」 が 待っ て いる かの よう な 言説 が まかり通っ て いる。 ほとんど マインド コントロール に 近い 不条理 な この 呪い が、 この 国 全体 を 覆っ て いる。
<堀江 貴文. すべての教育は「洗脳」である~21世紀の脱・学校論~ (光文社新書)>
 確かに、日本では、嫌なことに耐えることにエネルギーを注ぐことと、自分のやりたいことにエネルギーを注ぐこと、をまとめて、頑張ること、としてしまっている気がします。
本来であれば、全く異質で、切り離して語られるべきものが、こうして(恣意的に?)ごっちゃで語られているのは、我慢させる側に都合のいいように世論や社会的な価値観をコントロールしようとロジックが組まれてきたのではないか?と勘ぐってしまいます。

そして 99% の 我慢 は、 ただ の 思考 停止 に すぎ ない。   一方、 投資 の 本質 は 先読み だ。 自分 が 何 を 求め、 どんな 社会 で どう 生き たい のか 考え抜く こと が 求め られる。
<堀江 貴文. すべての教育は「洗脳」である~21世紀の脱・学校論~ >
我慢って美徳とされていますが、要するに考えることをやめているだけなんですよね。もちろん、本当に我慢するしか選択肢がなかったり、自分で考えた結果、ここは我慢するぞ!と考え、決断した結果する我慢はいいのですが、とにかく我慢だ根性だ!みたいな精神論(特に、それを自分だけでなく他人に押し付けること)は、考え、改善して次のステップに上がっていくことを阻害していると感じます。

三つ の「 タグ」 で 自分 の 価値 を 上げよ!
自分という人間の市場価値を上げるにはどういう着眼点を持ったらいいか、という話。
確かに、市場価値を上げろ上げろという話はよく聞くけど、じゃあどうしたらいいの?に対して明確に答えている本はあまりないように感じます。
読んでしまうと当たり前のことなんですが、言語化されたものを読むことで、すっと腹落ちしました。


全体的になんとなく知っていたこと、やっていたことが多かったのですが、言語化されて整理されているので、自分の頭の整理になりました。

結構ビジネス書を読んでいる人は目次だけ見て気になったところだけ拾い読みする、とかでも、ちょっとした発見を得られると思います。


購入は投票だ

商品やサービスを、購入すること、お金を払うことは、投票と同じ。

 

お金を払うことで、提供者(クリエイター)はさらに商品やサービスを生産、提供しようというインセンティブが働く。

結果的に、自分(消費者)自身も、商品やサービスを長期的に受け取ることができる

 

逆にお金を払わなければ、仮にクリエイターがお金にそこまで固執していなかったとしても、現実問題、クリエイターの創作活動、つまり、商品やサービスの提供は持続的ではなくなってしまう。

 

 

つまり、ユーザーが(海賊版サイトとかを使って)タダでコンテンツを利用すると、その時は、小銭を節約できるけど、長期的にみれば、商品やサービスがなくなってしまうので、自分(消費者)にとってもマイナスになってしまうということだ。

 

身近なところで例を1つ挙げてみる。

自分は知り合いの農家さんから定期的に野菜を買っている。

おまけしてくれたり、サービスでくれたりすることもあるけど、自分はできるだけ、正当な対価を支払うようにしている。

それは、対価を支払うことで、相手の生産活動を応援することができるから。

相手が対価を受け取ってくれることで、生産活動を持続的に行うことができる。

それは、直近の購入代金を節約できることより、自分にとっても価値があることなのです。

無料で受け取ってしまったら、農家さんはいつか経営が厳しくなって、農業をやめてしまうかもしれない。

 

価値のあるものを生産していないなら、対価を得られないのは仕方ない。

市場原理というか、自然淘汰というか、価値あるものが生き残り、価値を提供できないものは、市場から退場する。

市場での正当な競争の結果だ。

ただ、価値あるものを生産しているのに、それの対価を受け取らずに、経営が苦しくなり、生産をやめてしまうのは残念すぎる。

 

だから、僕は自分が本当に価値があると思っている商品やサービスには、正当な対価を、相手がタダでいいと言っても、できるだけ支払いたい。

いいものに正当な対価を支払う。

シンプルだけど、これが、自分が価値があると感じるものが持続的に生産され、価値あるものであるれる世の中になっていくために、自分ができる、とても効率の高い、貢献の仕方なんだと思う。

 

自分が価値を感じるものには積極的に投票(正当な対価を支払う)していきたい。

2018年6月23日土曜日

自分にあった仕事を見つける方法〜仕事の好き嫌いはスポーツの好き嫌いに似ている〜

私はとあるスポーツを社会人サークルでやっているのだけど、中には社会人から始める初心者の人もいて、そういう人が、競技の面白さに気づいてはまっていく様子は、その競技が好きな人間として素直に見てて嬉しい。

もちろん、やって見てから、自分には合わなから、と言ってやめてしまう人もいるけど、合う合わないはひとそれぞれなのでしょうがない。

 

こういう様子を見ていて、スポーツの好き嫌いって、仕事の好き嫌いに似ていると思うようになった。

あるスポーツが(観戦者としてではなく競技者として)好きになる時って、

人に口づてて押してもらったり、本やネットの情報を読んで好きになるっていうよりかは、

実際にやって見て、この競技は、この瞬間が最高に気持ちいいとか、スリリングて楽しいとか、自分で体感して好きになっていく、っていうパターンが多い。

 

友達に誘われてなんとなく来て見たけど、やってみたらめちゃくちゃ楽しくてハマるみたいな感じ。

 

逆に、実際に経験していない人に口頭や、テキスト情報でその楽しさを100%伝えるのは難しい。

 

例えば、マラソンをはじめとする長距離走は、

走りきった時の達成感が最高

という人が多いと思う。私も長距離好きなのでよくわかる。

この感覚を長距離やったことがない他人に100%伝えるのって事実上不可能なわけで。

もちろん、知識や情報として、

走りきった時の達成感が最高(と感じる人が多い)

という客観的な情報は伝えることができるけど、それを自分自身の肌感覚として持つことができるのは、実際に経験した人しかいない。

それにどれだけの喜びを感じるかも、やって見た人しかわからない。

 

仕事もこれに近いものがあると思う。

人の役に立つとか、**のためになる、とか、最近のネット社会では、

情報を得て知識として溜め込む(そしてそれを面接の場でそれっぽく喋る)ことはいくらでもできるようになった。

でも、実際に自分がそれをやった時にどのように感じるかは、実際にやってみないことにはわからない。

 

自分が感じるかを知る唯一の方法は、とにかく実際にやってみる、だと思う。

書いてみると当たり前すぎるけど、その一方で、とにかく実際にやってみる、という視点で、行動している人って意外と少ないと思う。

 

日本は、失敗は許されないし恥ずかしいこと、できるだけ慎重に、できるようになるまで準備する、という価値観がかなり浸透しているので、やってみる、より、正解かどうか調べる、という方向にいく人が多い気がする。

 

自分も昔そうだったので気持ちはよくわかるし、悪いとは思わない。

失敗はやっぱりしたときは恥ずかしく感じるし、エネルギーもかかる。

でも失敗したり恥をかくことって、ある程度は慣れることができるし、

それを乗り越えると、それまで見えていなかった世界が見えて来て、

恥ずかしい思いや悔しい思いしたけど、乗り越えてよかったな、って思えるような瞬間を経験ができる。

 

というわけで、

恥はかくけど気になったらとにかくやってみるのが、自分が好きか嫌いかを知る手っ取り早い方法

という話でした。

 

某スポーツメーカーキャッチコピーJust do itってそう考えると深いですね。

2018年6月20日水曜日

対面での打ち合わせや電話は効率が悪いのか?

ひと昔前からコミニュケーションの手段について
「対面、電話」→「チャットなどのシンプルなもの」
という流れがありますね。
背景にある考え方は、
対面の打ち合わせは時間の無駄、電話は相手の時間を奪う行為だから電話は失礼で撤廃すべき
であって、
代わりにチャットの方が効率がいい
という事です。

確かに私も会社員時代には、「とりあえず一回ご挨拶だけ」みたいな打ち合わせで1時間とられる、
という経験をしており、
そんなんメールでチャチャっと送ってくれたらいいのに!
という思いに刈られたことは一度や二度や三度や四度ではありません。

総じて私は、形式や慣例より、効率を重視する方なので、
「チャットで済むならチャットでいいじゃん?速いし。」
と考えるタイプです。
ただ、一方で、チャットやメールより、対面や電話でコミニュケーションが有効だと感じるケースもあり、最近の、
対面、電話はとにかくNGで、チャットやメール礼賛の雰囲気に違和感を感じています。

このあたりの整理について一番腹落ちしたのは、2年ほど前にベストセラーになり日本の社会に「生産性」という言葉を行き渡らせるきっかけになった(と私は思っている)伊賀泰代さんの著書「生産性」。

生産性―――マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの
  • 作者: 伊賀泰代
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社

コミニュケーション手段からはちょっと離れてしまいますが、例えば、 下記では会社での「飲み会」の是非について述べられていてます。
時々、「 外資系企業 には〝 お客 さん と 飲み に いく のも 仕事 の うち〟 な ん ていう 感覚 は ない ん です よね?」 と 聞か れる こと も あり ます が、 そんな こと は あり ませ ん。 達成 す べき 成果 目標 が、「 相手 の 警戒 感 を 解き、 こちら の 新 メンバー に 親近感 を もっ て もらう こと」 や「 不満 が たまっ て いる よう なのに、 はっきり 指摘 し て もらえ ない。 問題 の 原因 を 聞き出す 必要 が ある」 ので あれ ば、 飲み 会 は 非常 に 生産性 が 高い 方法 です。
<伊賀 泰代. 生産性>
「飲み会」=「悪」という一律な考えではなく、状況(=達成すべき目標)によっては、有利になる場合もあるよ。ということです。

また、以下の箇所では会議の短縮に関する話に触れられています。
長時間 の 残業 や 無駄 な 会議 を 減らす こと が 解く べき 課題 として 設定 さ れ て しまう と、 解決 方法 は「 ノー 残業 デイ の 設定」 や「 会議 時間 に 上限 を 設定」 といった コイン の 裏返し に 終わっ て しまい ます。 「コイン の 裏返し」 とは、 本質的 な 課題 を 放置 し た まま 問題 を 反転 さ せ て 解決 方法 と する、 問題 解決 の 悪例 を 示す 言葉 です。
<伊賀 泰代. 生産性>
会議や残業の目的は「時間を短くする」ことではなく、「必要な成果を達成すること」なので、時間の短さだけにこだわっても意味がない、ということです。

同じ考え方が、最近のコミニュケーション手段の議論について適用できるんじゃないかなと思います。

コミニュケーションの目的というのは、単純に状況を共有する、相手を説得する、頼みごとをする、はたまた謝罪する、など色々なものがあります。
そして、それぞれの状況よって最適なコミニュケーションの手段は違ってくるはずなのに、最近は、
電話、対面は時間がかかるからダメ!メールやチャットが短時間で終わるので効率がいい!
という風に、
コミニュケーションの達成目標を、できるだけ時間をかけない事と置いてしまっている
気がします。

もちろん、同じ成果を達成できるなら、時間は短い方がいいですし、多くの人は、それを当然の前提としていると思うのですが、
連絡はチャットやメールを利用して何が何でも時間を短くするべき
という部分だけ強調されすぎている感もあり、そこは注意が必要です。

コミニュケーションの目的が何なのか、をはっきり理解しないで、盲目的に、
時間が短くて楽だからチャットで連絡しよう
という選択をしていると、

連絡はとった。時間の短さを重視してチャットで送った。でも成果はいまいちでもう一回やり直し。

で結局時間がかかってしまう、なんてことになりかねません。

繰り返しますが、コミニュケーションの目的は、
目標としている成果(共有、説得、依頼、謝罪など)を達成することです。
盲目的に時間の短さだけに着目して手段を選んで結局うまくいかないのは、

丁寧にやるべき仕事を、スピードだけ重視で、雑にばばーーっと片付けて、結局やり直しになってしまうのと同じことです。

コミニュケーションの手段に限ったことではないですが、大切なのは、
達成すべき成果を明確にして、それに最適な手段を選ぶ事。
です。

日本は結構流行り廃りがあったりして、盛り上がるときは一気に盛り上がり、
下がり始めるとあっという間にみんな離れていく
みたいな傾向がありますが、世の中の雰囲気に流されないで、自分に最適なものを考えていくことが必要かもしれません。

生産性―――マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの
  • 作者: 伊賀泰代
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社

なお、電話や対面による打ち合わせを推奨しているのではなく、あくまで、目的にあった手段を選ぼうという話です!私はシンプルなコミニュケーション手段推進派です。
あと、いきなり営業の電話かけるとか、相手の時間を当然のように奪うのは、効率とか以前にマナー的に問題あると思っています。。。

2018年6月19日火曜日

人が変化を嫌い、現状維持を好む理由

前回は人生における現状維持の是非について書きました。

今日はなぜ、人は変化を拒んで現状維持を選ぶ傾向があるのか、について考えてみます。

結論から言うと、
進化や歴史の中で組み込まれてきたから
と言うのが大きな理由としてあると考えます。

生物が自然界で生き残るには様々な戦略があります。
1.  とにかく変化して、その時々の周囲の環境の変化に対応していく
という変化が激しい環境へ適応した戦略もあれば、
2. 安定した行動を繰り返して余計なことをしないで安定して生存していく
という変化が少ない環境に適応した戦略もあるわけです。

もちろん、時代、地域によってどのような戦略が最適なのかは変わるので、
常にこれが一番いいというものではありません。

ただ、現状の日本では、2に偏った人が多いんじゃないかなーと思います。
勝手に想像してみると、
新しいものをガンガン試してみるより
余計なことはしないで安全地帯に留まる
方が、生存戦略として比較的適していた(そういう選択をした個体が生き残りやすかった)ってことですね。

日本という国の社会的な背景もあるのだと思いますが、
ご先祖さまの猿人類とかのレベルの生物学的な生存戦略としても、

余計なことはしない、ちょっとでもリスクのあるものには手を出さない。(見たことないものは食べない、入ったことのない森に入っていかない、やばそうな動物にはちょっかい出さないとか。。。)

というのはある意味合理的な生存戦略に思えますし、そういう個体の方が多く生き残るというのはしっくりくる気がします。

そういう進化の中で組み込まれてきた、潜在意識的な意志決定基準ですが、
これが現代社会で生きていく上での最適解かというと、それはちょっと違う気がします。

そもそも
猿人類時代に生物学的に生存する
ということと
現代社会で成功する
の2つにはかなりズレがあります。

幸せな人生の定義が変わってきている、と言ってもいいかもしれません。

猿人類時代は、
幸せ=生物学的な生存
だったものが、現代社会では
幸せ=社会的に認められて、..(もちろん人によって違いますが)
となっています。

これによってどういうことが起きるかというと、
大昔は最適解だった、リスクを回避して安定を志向する、という思考・行動パターンが、現代社会で成功する際には時に足かせになる可能性がある。

ということです。
ルールが変わったのに、昔の成功体験を引きずってしまっているのと同じですね。昔それでうまく言ったからと言って、その後ルールや基準が変わってしまったら、同じようにやって成功できるとは限りません。

もちろん、現代社会だからといって、現状維持をやめて、リスクとりまくればいいという訳ではありませんが、
安定を志向するバイアスが自分にかかっている可能性がある、という意識をもって、自分の志向を客観視してみる。

ということで、より合理的な判断ができるようになるんじゃないかなと思います。

2018年6月18日月曜日

「現状維持」は思考停止か

前回に引き続いて意思決定に関する話です。


人生の局面とくに転職では、
現状維持か変化するか、の二択を迫れることが多くあります。
よくあるのは、転職するか、今の仕事をつづけるか、みたいなものですね。

現状維持するか、変化するという意思決定を行うか、イメージとしては下記のような感じでしょうか。

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こう書くと、現状維持するのが既定路線で、新しい環境へ変化するという意志決定が特別なことに感じます。

でも、これって実は違うんじゃないかなと感じてきました。

で、実際はどうかというと下記のようなイメージですね。
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何が言いたいかというと、新しい環境を選ぶというのも1つの意志決定なら、現状を維持するというのも等しく1つの意志決定だということです。
ですので、新しい環境に変化することが必ずしも正しいわけではなくて、現状維持だって、りっぱな意志決定だということです。

世間では、現状維持はイカン!新しい環境に飛び込め!
みたいな煽りが最近は多いですが、現状を維持する、っていうことだって立派な決定な訳です。
ではなぜ、最近現状維持はダメで、新しいことを始める意志決定がかっこいいみたいな風潮になってきているでしょうか?
それは、現状維持を選ぶ人の多くが、
自分の頭で考えた、積極的な理由
ではなく、
新しい選択を考えることをやめた思考停止の結果だったり、
どうせこれしか選択ないし、というネガティブな選択だったりするからでしょう。
逆に現状維持をバカにされた人はなぜ自分が現状を維持するという決断を下したのか、説明できればいいわけです。

とは言え、昨今の世の中、思考停止&ネガティブな現状維持が多いのも事実。
厄介なのが、
現状維持は意志決定というリスクを回避しているように見えて、
実は現状を維持するという意志決定を常に行なっているのと同じということです。
思考停止して現状維持しているのは、何も考えないで意志決定しているのと同じです。

道に迷って、分岐点に差し掛かった時、
「さっきも右の道を選んだから今回も右でいいよね」
というのと同じことです。

仕事で言えば、
「前回もこれだったから今回も同じでいいよね」
「去年これだったから今年もこれでいいよね」
って感じでしょうか。

でもなんで人間ってこんな現状維持する方向に流されてしまうのか。
それについては次回のエントリで書きたいと思います。

2018年6月12日火曜日

「業務経験がある」とはどういうことか?

求人の要件には、

**に関する業務経験、

という形で記載されているのをよく見かけます。

 

個人で仕事を取っている人、コンサルタントでプロポーザルを書いている人も、発注者に自分をアピールするために、

**に関する経験が××年あります。

というアピールの仕方をすることが多いと思います。

 

でもそもそも「業務経験がある」、って一体なんなのか?

業務経験がある人と、ない人では何が違うのでしょうか?

 

1つは間違いなく知識です。ある業界で仕事をしていれば、業務を行う中で業界に関する知識が増え、いちいち調べなくてお業務をスムーズに行うことができるようになります。

 

ただ、知識に関しては、書類などを通じても得ることができますし、最近はGoogleで検索すれば専門知識でもかなりが見つかる時代で、以前ほど知識の量による敷居は低くなってきているのは間違いありません。

また、書類を読んで知識を得ただけで、実際に業務経験がある人と同じだけのパフォーマンスが出せるかというと、そうは行かないように思えます。

 

では一体何が決定的な違いなのかですが、一言で言うと、

 

事業を行なっていく上で発生する問題への対処の仕方

 

だと考えます。

 

具体的には下表の通りです。

 

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知識があるだけでは経験がある人と同じような対応ができないのは、紙面などから得た知識だけでは、実際に起こる問題や、それに対してどのような対策を打てば効果的なのか、について詳細にイメージしたり、危機感を持ったりすることが難しいからです。

 

これがロボットなら、データを読み込んで、リスクを評価して、機械的に対処、、と言うことができるのかもしれません。

ただ、実際に働くのは人間な訳で、読んだだけ、知っているだけより、実際に経験した方が、細かい点まで肌感覚を持って判断できる分、判断の精度が高くなりますし、人に伝える時にも説得力が出ます。

 

例えば、実際に災害を経験した人の方が、災害の怖さをよりリアリティをもって伝えられるように、

実際にそれを経験したことがある人の方が、

**になると困るから、事前に△△を準備しておこう!

という風にチームや人を動かせるのだと思います。

 

 逆に言えば普段仕事をする時から、そう言う視点を意識していれば同じ仕事をこなしていても得られるものが違ってくるかもしれないですね。

2018年4月19日木曜日

飽きっぽい僕が三日坊主を克服した方法

「小さな習慣」 を読みました。
小さな習慣
  • 作者: スティーヴン・ガイズ,田口未和
自分は何かに燃えるときは燃えるのですが、結構飽きっぽく、始めて見たけど、やるきがあるのは途中までで、挫折、なんてことがよくありましたが、まさにそういう人向けに書かれた本です。

ダイエット、筋トレ、英語の勉強、何かをやり遂げようとする人の最大の敵は、挫折して途中でやめてしまうこと。

途中でやめてしまうから、投入時間が結局大して伸びず、成果も大して出ないで終わってしまう。

逆に言えば、続ける、っていうのは、投入時間を確保して、何かを成し遂げるための第一歩

継続は力なり、なんて昔の人は言ったけど、まさにその通り。昔の人はえらい。

じゃあ、なぜ続けられないか、つまりは途中でやめてしまうか、というと、

ハードルを上げすぎてしまうから

ハードルを上げる

越えられない

今日はやめよう

挫折や罪悪感などのネガティブな感情

なんかめんどくさい
 ↓
やらなくなる

って具合。

改善のためには、ノルマを厳しく設定しすぎず、どんなに少しでもいいから毎日続ける、もしくは、1日、2日開いちゃっても、罪悪感を感じすぎずに、気軽に再開すること。

不思議なもんで、どんなに少しでも普段から手をつけてると、毎日やるのが当たり前になる。というか、やらないと気持ち悪くなってくる。
やらないと気持ち悪いっていうレベルまでいけば、負荷をあげてもそこで挫折するリスクは格段にすくなくなる。

極端な話をすれば、筋トレを続けたいなら、まずは、1日腕立て3回を欠かさずやる、とか。

この、アホなくらい低い負荷を設定するのがコツ。

そしてできたら自分を褒める。

今日も腕立て3回やった。自分超えらい!

って感じに。

腕立て3回を1か月続けると、ある日、やらない方が気持ち悪く感じるレベルに達する。
このやらないと気持ち悪いっていう感じを作るのが大事。

そこまでいけば、あとは回数を少しづつ増やしていくだけ。

1日20回も苦じゃなくなる。

こうなってしまえば、続けるのは難しくない。

まずは習慣を作ること。

習慣ができれば、負荷が高い作業を続けるのも苦じゃなくなる。


何かを始めるときは気合いが入って高い目標を設定しがち。
でもハードルが高すぎると、手をつけにくくなって、途中で投げ出していまいやすい。
例えば、今日は仕事が忙しくて疲れたから、忙しかったから、今日はいいや、って感じに。
そんな風に1日でもスキップしてしまうくらいなら、初めから負荷を超低くして、毎日続ける習慣をつけた方がいい。

自分の生活に取り入れていくための、具体的な方法論まで書かれていて、とても実用的でした。
何かを継続したいけど、つい途中でやめてしまう人はちらっと見て見てはいかがでしょうか。

小さな習慣
  • 作者: スティーヴン・ガイズ,田口未和